大きすぎる・高すぎるスマホに辟易していた人へ
「スマートフォンが大きすぎて片手で操作できない」
スティーブ・ジョブズが危惧していたことが現実になってしまった。
スティーブ・ジョブズは片手に持ったまま画面の隅々まで正確に操作できる3.5インチのディスプレイをiPhoneで実現したことを誇りに思っており、ジョブズが亡くなる前日に発表されたiPhone 4Sまでこのサイズは維持された。しかしそれ以降スマートフォンは一部の例外を除き大型化の道を歩み続けることになった。
しかしやがて人々は気付きはじめた。大きすぎるスマートフォンは片手で操作しにくい(というかできない、特に手の小さい女性には不可能)、ポケットに収まらないし重い。慣れの問題ではなく、人体の構造上快適と言えるサイズを超えてしまっている。
その結果4インチディスプレイのiPhoneSE(第1世代)は2016年発売の機種にもかかわらず未だに長く愛され続けている。しかしそれもそろそろ限界が近い。
もう一つの問題が価格だ。
日本ではガラケー時代に「0円携帯」「1円携帯」のように本体はタダ同然の時代があり、本体価格10万円を超えるようなハイエンドモデルを異常だと感じる人もいる。スマートフォンはもはやパソコンと同じ、利便性でいえばそれ以上になっていることを考えれば決して法外な価格というわけではないが、大人から子どもまで一人一台持つにはやはり高額だ。
しかし低額なローエンドモデルは安いなりの性能しか出ない。画面描画や操作への反応が遅く、動画やアプリが頻繁に止まったり反応しなくなったりする。
手に収まる大きさで、手ごろな価格で、ハイエンドモデルほどの性能はなくていいから日常使いでサクサク動くスマートフォンを探して路頭に迷っているユーザーが少なくない。
Google Pixel 4aという選択
まずは以下の表を見てもらいたい。
Google Pixel4a | iPhone SE (第2世代) | AQUOS sense3 SH-M12 | |
---|---|---|---|
ディスプレイ (インチ) | 5.8 | 4.7 | 5.5 |
幅(mm) | 69.4 | 67.3 | 70.0 |
高さ(mm) | 144.0 | 138.4 | 147.0 |
厚み(mm) | 8.2 | 7.3 | 8.9 |
重さ(g) | 143 | 148 | 166 |
RAM/ROM | 6GB/128GB | 3GB/64GB、128GB、256GB | 4GB/64GB |
SoC(CPU)/Geekbenchマルチコアスコア | Qualcomm Snapdragon 730G/6,920 | Apple A13 Bionic/13,700 | Qualcomm Snapdragon 630/4,109 |
公式価格 (2020/11/5時点) | ¥42,900 | 64GB:¥44,800 128GB:¥49,800 256GB:¥60,800 | ¥28,980※ |
※SH-M12の価格はAmazon.com SHARP公式ストアの価格
幅70ミリ以下、ディスプレイ6インチ以下、価格50,000円以下で現在販売されているSIMフリーのスマートフォンから3つの機種を選定した。先ごろ発売になったGoogle Pixel 4aの5G対応版は画面サイズ6.2インチ、iphone 12 miniは価格が74,800円のため今回はご退場いただいた。
コストパフォーマンスが最も良いのはAQUOS sense3 SH-M12である。しかしRAMもCPUも貧弱で、「値段なりのスマホ」と言えるだろう。
性能面では他を大きく引き離すiPhone SE(第二世代)だが、64GBストレージであればPixel 4aより安いが128GBストレージの場合価格は逆転する。
そしてGoogle Pixel 4a。本体サイズはほぼiPhone SE(第二世代)と同じだが、ホームボタンがない分ディスプレイサイズは大きい。メモリサイズやCPUスコアも価格に対しては申し分なく、非常にバランスの取れた機種である。
Google Pixel 4aの特徴
手のひらにもポケットにも収まるサイズと軽さ
ポリカーボネート製の背面は最初安っぽい印象がありますが、アルミフレームと比較すると指紋などの跡が付きにくく、手のひらにすっと馴染んでくれる。70mmを下回るサイズは片手で持つことに違和感が無く、サイズと軽さは申し分ない。
指紋認証やおサイフケータイなどの標準的な機能も取りこぼすことなく備えているのはもちろんだが、これらを使うときにサイズの大きなスマートフォンだと「携帯電話をポケットからすっと取り出す」という事前動作を阻害してしまう(というかポケットに入らない)。携帯電話は「携帯」してなんぼなのだ。
SoC(CPU)とメモリで快適なレスポンスとコストパフォーマンスを両立
使用されるSoC(CPU)はSnapdragon 730G。ハイエンド系の800番台とローエンド系の600番台の中間にあたり、6GBRAMの余力もありブラウジングや負荷の軽いアプリ操作などでは非常に快適なレスポンスを提供してくれている。
Snapdragon800番台 + メモリ8GBのゲーミングスマホと呼ばれるような機種になると価格が10万円を超えるものもある。性能とコストを両立した組み合わせになっていると言える。
シングルカメラだけどソフトウェア処理で高性能
最近のハイエンドモデルは背面カメラがダブル・トリプル当たり前だが、Pixel 4aはあくまでミドルクラス機。カメラはシングルである。
しかしPixel 4から引き継いだ高度なソフトウェア処理によりポートレートモードや夜景モード、超解像ズームが可能である。
結論:価格・サイズ・性能のバランスが取れた秀作
Google Pixel 4aは大きすぎる・高すぎるスマホに辟易している人を満足させるのに十分なサイズと価格と性能を兼ね備えたまさに秀作である。
既にGoogle Pixel 5や4a(5G対応)等が発売されているが、大容量通信を必要とするようなヘビーユーザーでなければ、Google Pixel 4aは選択肢に入れるべき機種だろう。
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